−「夢を創り 未来を開く」 ために−

 ミヤギユースセンターが平成13年9月3日NPO法人として発足して4年。設立の目的である不登校児などの学力不振児の基礎学力支援と高校中退者や中卒のままの方の高卒取得の支援を行って参りました。この4年間で約100名以上の方がここで学みました。
 小学校不登校の人、中学校不登校の人、不登校で高校に進学しなかった人、通信制高校や定時制高校に在学中の方、自分に合わなくて高校を途中で辞めた人、体が弱く高校を続けることができなかった人、人と話すことが苦手で高校を辞めてしまった人などがほとんどです。年齢は12歳から28歳。50歳代の方もここで勉強しました。
 ここで学ぶ切っ掛けはいろいろです。最初から大検(大学入学資格検定試験)合格を目指す人、通信制高校のレポート学習する人、小学校や中学校の基礎学力回復を目指す人、高校進学を目指した人、とりあえず何もしていないので勉強をしてみようか。あるいは勉強をさせたい。とうお父さんのお母さんの思いからという人達もいます。
 切っ掛けは違っても目標として大検合格が自分の中で可能性が出て来るように日々の学習のなかで会話をします。歩み始めれば、新しい自分が発見でき、自律・自立した将来に向け希望が開けます。もともと人には成長しようとする内面的なものが備わっていると思っています。私たちはそのもともと備わっている内面的な成長を導き出すお手伝いをしているにだけ。と思って指導を行っています。
 4年も経過して合格率も高いと「一生懸命に勉強できる子。」「もともと勉強の出来る子。」「根気のある子。」が行くところと思われがちですが決してそうではありません。「かけ算」はなんとか出来るが「引き算や分数の計算」は怪しいかほとんど出来ない。漢字もほとんど書けない。という生徒の方が多いのです。ミヤギユースセンターには幼稚園、小学校でやる事柄から高校3年(あるいは大学)までのテキストや問題集があります。どの教材のどこを使って勉強するのかは生徒の一人一人そぞれ違います。年齢も様々ですから同じ事柄を勉強のするにしても進め方や先生が話す内容はまったく違います。私は「生徒に教える。」ということはあまり行っていません。「一緒に考えて答えを一緒に見つける。」という作業をしているのです。
 生徒によって早い遅いの違いは多少ありますが、一人で答えを見つけることが出来るようになります。それからが「本当の教育。教え育てる。」とことが可能だと思っています。「考えること。勉強する習慣を付けること。書くこと(手を動かすこと)。話すこと。」これだけを日々行っています。生徒達は一様に「もう1時間も勉強したよ。ここでの勉強は時間が経つのが早いよね。」と言います。それは生徒達が「勉強している。」のと「勉強を身につけるための作業をしている。」からです。先生の説明は全体の1割ぐらいしかありません。ちょっと説明すると
「なんーだ出来るじゃん。すごいじゃん。じゃこの問題をやってみよう。」
「ここ難しかったね。こんどはこの問題に挑戦しよう。さっきのところに注意してやってみて。」
「このところは、このテキストのここのページに書いてあるから良く読んでよ。」
「よっしゃ!! つぎはこんど。今日は終了。またね。」
 
 出来るだけ生徒達には教科書(テキスト)は持たせません。もともと教科書は、先生が説明して始めて理解できるように作られているからです。ひとりで 「難しい。わかんない。」と思うだけですから。生徒との会話の中に教科書とは違う指導書があると思います。
 ある生徒が一人で勉強しているとき「先生と一対一だと勉強が長く感じるね。やっぱみんながいた方が勉強が進むよ。」
 あるボランティアの方「ここの生徒はよく勉強するね。とても不登校や引きこもりなんて感じませんよ。まして定期的に病院に行っている生徒がいるなんて。みんなそれぞれ一生懸命にやっているし、楽しそうだ。」
 
新たな挑戦
 ミヤギユースセンターでは、今6月仙台駅東口に教室を設置することになりました。昨年度から通信制高校と提携して高校卒業のバックアップと専門学校と連携した資格取得の指導を開始しました。また就労支援の講演やセミナーなども行っていますが、今後より一層青少年の現在と将来の支援活動に力を注ぎ、自立・自律のお手伝いができれば良いと考えています。
 ここで学ぶ生徒はもちろん相談に見える方やミヤギユースセンターを利用する皆さんが利用しやすい環境が整いつつあります。今後とも皆様のご支援ご教授の程、よろしくお願い申し上げます。

プラザの職員のみなさん ありがとうございました。
 NPO法人設立当初から「みやぎNPOプラザ」の会議室を借りて活動を行ってきました。説明会や個別相談などのときは、相談の方が来ると案内していただいたり、生徒には声を掛けていただいたりと、目に見えないご協力とご支援を感じていました。「みやぎNPOプラザ」で勉強し大検や大学に合格した生徒にとって、「みやぎNPOプラザ」は「我が学びの学舎」母校みたいなものです。あらためて、いつも陰ながら応援して頂いた「みやぎNPOプラザ」の職員の方に、御礼申し上げます。
 この6月より新たな教室で出発できるのも職員の皆様のご協力があったからだと感謝申し上げます。
 

ボランティアの皆さんの支えがありました。
 現在、大学生・大学院生の方を中心に、20代から60代までの方がボランティアとして活動しています。ボランティアの方々はそれぞれ自分の都合のよいとき(大学の授業がないときなど)に来て頂いています。主な活動内容は、プリントの採点、分からない問題や間違っている問題を解説したり、教材の準備、パソコンへのデータ入力(伝票や文章など)などです。
 また、大学への進学を考えて勉強している人には、実際に自分の体験や大学の講義の様子などを話してくれたりしています。
 ボランティアの方の中には、ここでの経験を生かし県立高校の先生、私立高校の先生になって活躍している方もいます。公務員や企業で活躍されいろ方などは、いろいろな場所や機会でミヤギユースセンターを紹介して頂いています。「以前にボランティアをしていた方から聞いて来ました。」という方や先輩の話を聞いてボランティアをしたいと言う方もいます。
 こういうボランティア皆さんの支えがありました。誠にありがとうございます。今後もよろしくお願い申し上げます。

平成17年6月

特定非営利活動法人 ミヤギユースセンター
   代表 土佐昭一郎